※本ブログの情報は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本」をもとにしています。
イタリアは安旨ワインの宝庫
本ブログでは、普段ワインを飲まない方が楽しく飲めるきっかけになるような情報を発信していきたいと思います。
イタリアは、ブドウ栽培に最適な環境である事から、古代からワイン造りが盛んな国です。実は、イタリアは1861年までは統一国家でなかったために、その土地ごとに独自のブドウ品種や栽培方法が異なり、多種多様なワインが生産されてきました。
前回は、イタリアの二大ワインとして、「バローロ」と「キャンティ」をご紹介しました。
フランスワインよりも比較的安価で購入できる事からおススメしましたが、これらのワインよりもさらに購入しやすいワインとして、モンテプルチアーノ・ダブルッツォをご紹介します。
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
モンテプルチアーノ・ダブルッツォはアブルォッツォ州で生産されるワインです。アブルッツォ州は人口密度が低いことから、「人間よりも羊の方が多い」と揶揄される事もある程、自然が豊かな地域です。
ブドウ栽培の観点からも非常に恵まれた州で、それ程努力しなくてもそれなりに良いブドウができるため、長年にわたって質よりも量を重視したブドウ栽培が行われてきました。現在は、ブドウの品質も向上しており、地域ごとの特徴も明らかになってきています。
モンテプルチアーノ・ダブルォッツォの特徴
モンテプルチアーノ・ダブルォッツォは、しっかりとした果実味を持つ濃厚な赤ワインです。ブドウ品種はモンテプルチアーノという品種で、イタリアのアブルォッツォ州など中部イタリアを中心に栽培されています。シンプルでフルーティーな早飲みワインから、長期熟成能力を持つ複雑なワインまで、様々なタイプのワインができることも魅力です。
ワイン漫画「神の雫」でも、安旨ワインとして、ウマニ・ロンキ社の「ヨーリオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ」(11巻)と、ファルネーゼ社の「カサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツオ」(19巻)が紹介された事があります。
ウマニ・ロンキ社:「ヨーリオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ」
ファルネーゼ社:「カサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツオ」
神の雫
どちらも特徴的なエチケット(ラベル)なので、覚えやすいかと思います。特に、「カサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ」は結構小売店さんでも販売されており、2000円ぐらいで購入する事が可能です。※私はKALDIさんでよく購入しております。
最後に
イタリアワインいえば、「キャンティ」と「バローロ」という二大ワインが注目されますが、安旨ワインを飲みたいという方は、一つの選択肢として、モンテプルチアーノ・ダブルッツォを覚えておいても損はないでしょう。
色々な銘柄のワインを楽しみながら、お気に入りの一本を探していただければと思います。