※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。
ソムリエ・ワインエキスパート試験対策
本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。
今回はブルゴーニュ地方①:シャブリ・グランオーセロワ地区です。そこまで覚える事は多くないですが、ソムリエ・ワインエキスパート試験的には出題される可能性があるポイントですので、しっかり覚えておきましょう。
シャブリ・グランオーセロワ地区は「ヨンヌ県」に属します。特にシャブリ地区では、小さな牡蠣の化石を特徴的な土壌で、シャルドネを利用した良質白ワインが生産されています。
ブルゴーニュ全域とヨンヌ県のレジョナルAOC
まずは、ブルゴーニュ地方全域のAOCとヨンヌ県のAOCを覚えましょう。生産色をザックリ覚えておくだけでOKかと思います。
ブルゴーニュ全域のAOC
・ブルゴーニュ(赤・ロゼ・白)
・ブルゴーニュ・パス・トゥー・グラン(赤・ロゼ)
・ブルゴーニュ・アリゴテ(白)
・クレマン・ド・ブルゴーニュ(発泡ロゼ・発泡白)
・ブルゴーニュ・ガメイ(赤)
・コトー・ブルギニョン(赤・ロゼ・白)
ヨンヌ県のレジョナルのAOC
・ブルゴーニュ・コート・ドーセール(赤・ロゼ・白)
・ブルゴーニュ・クーランジュ・ラ・ヴィヌーズ(赤・ロゼ・白)
・ブルゴーニュ・シトリィ(赤・ロゼ・白)
・ブルゴーニュ・コート・サン・ジャック(赤・ロゼ・白)
・ブルゴーニュ・エピヌイユ(赤・ロゼ)
・ブルゴーニュ・トネール(白)
アリゴテ(白ブドウ)やガメイ(黒ブドウ)など、ブドウ品種から生産色を連想して覚えるのが効果的です。正直、(赤・ロゼ・白)以外のAOCをザックリ覚えるだけでいいのではないでしょうか。
シャブリ地区
ここからが本題ですね。シャブリ地区はスラン川をはさみ両岸にブドウ畑が広がります。シャブリに関係するAOCは以下の4階層のAOCに分類されます。
・シャブリ・グラン・クリュ(7クリマしかない)(白のみ)
・シャブリ・プルミエ・クリュ(40クリマ)(白のみ)
・シャブリ(白のみ)
・プティ・シャブリ(白のみ)
上3つのシャブリは、キンメリッジ階という小さな牡蠣の化石を含んだ階層が特徴的です。プティ・シャブリの畑は、キンメリッジ階より新しいチトヌス階の石灰岩が含まれます。
ソムリエ・ワインエキスパート試験的には、シャブリ・グラン・クリュのクリマ(区画)と場所は必ず覚えましょう。
シャブリ・グラン・クリュのクリマ
・ブーグロ
・プルーズ
※ムートンヌ [要注意]
・ヴォーデジール
・グルヌイユ [最小]
・ヴァルミール
・レ・クロ [最大]
・ブランショ
最大と最小のクリマは必ず覚えておきましょう。また、「ムートンヌ」という畑がプルーズとヴォーデジールとの間にまたがっており要注意です。この畑は政令上シャブリ・グラン・クリュのクリマとして認められていませんが、シトー会修道院が長く所有していた歴史的な畑であることから、この畑を所有する「ドメーヌ・ロン・デパキ」が「シャブリ・グラン・クリュ ムートンヌ」としてラベルに記載することが認められています。
シャブリ・プルミエ・クリュの40クリマは覚えるのは大変ですので、シャブリ・グラン・クリュを覚え、消去法でプルミエ・クリュを選択肢から選ぶようにした方がいいでしょう。
グランオーセロワ地区
シャブリ地区の南西に広がるワイン産地で、3つだけAOCを覚えておきましょう。特にサン・ブリとイランシーはこの地方では特殊なワインですので、試験的にも狙われるポイントです。
・サン・ブリ(白のみ)
→ブルゴーニュ地方は、シャルドネやアリゴテを主体とした白ワインがほとんどですが、このAOCはソーヴィニヨン、ソーヴィニョン・グリ(ブラン)を主体とする白ワインです。
・イランシー(赤のみ)
→白ワインが並ぶ中、イランシーはヨンヌ県で唯一の赤ワインのAOCです。
・ヴェズレイ(白のみ)
→ヨンヌ県の特定の地域でシャルドネからつくられた白ワインに対して認められたAOCです。
第15回小テスト:シャブリ・グランオーセロワ地区
第15回:フランス・ブルゴーニュ地方①:シャブリ・グランオーセロワ地区
第15回:フランス・ブルゴーニュ地方①:シャブリ・グランオーセロワ地区

最後に
シャブリは牡蠣と合うワインとして日本でも知られていますが、シャブリ・グラン・クリュを覚えることで今後のワイン選びにも活用できると思います。ブルゴーニュ地方がこれから続きますが、ここを乗り越えることができれば自信にもつながってきますので、是非とも頑張って覚えていきましょう。
(参考)ソムリエフォーフリー:ブルゴーニュ地方(1)
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