※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。
ソムリエ・ワインエキスパート試験対策
本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。
今回はイタリア北部の一大産地であるピエモンテ州です。ピエモンテとは「山の麓」という意味だそうです。バローロやバルバレスコといった「ネッビオーロ」というブドウ品種を利用した高級ワインが多くつくられています。バローロって何?という方はまず以下の記事からご覧いただければと思います。
ピエモンテ州
イタリア北部のピエモンテ州は、西はフランス、北はスイスと国境を接しており、単一品種で造られるワインが多い地域です。州都は「トリノ」で、サッカーチーム・「ユベントス」も有名ですね。※サッカーが好きな方はチームで地域を覚えるのも有効です。また、イタリアでのチョコレート生産の中心地です。
工業都市として有名ですが、2006年に冬季オリンピック開催、2014年にはピエモンテの「ブドウ畑の景観:ランゲ・ロエロ・モンフェッラート」が世界遺産にも登録されており、近年では観光客も増加しているそうです。
また、DOCGワインが非常に多く、一つもDOCGがない州もある中で、なんと17種類(ソムリエ教本2018参照)も認められており、高級ワインが非常に多い産地であることがわかります。
ピエモンテ州で覚えるべきブドウ品種
黒ブドウ
・ネッビオーロ
イタリアで最も高貴な黒ブドウの一つ。収穫が遅い品種なのでブドウ畑に霧(ネッビア)がかかるところから名前がついたと言われています。アントシアニンが少ないため色は薄いですがタンニンは豊か。
ちなみに、北ピエモンテ(ゲンメ、ガッティナーラ、カレーマなど)では「スパンナ」。ロンバルディア州・ヴァルテッリーナでは「キアヴェンナスカ」と呼ばれています。ソムリエ・ワインエキスパート試験でも出題されやすいポイントです。
・バルベーラ
地元で人気がある黒ブドウ品種で、イタリア語ではブドウ品種は男性形だそうですが、唯一バルベーラは「ラ・バルベーラ」と呼ばれているそうです。
・ドルチェット
酸が少なく、タンニンが多い。
・ブラケット
イチゴやバラのアロマを持つ
白ブドウ
・コルテーゼ
若飲みのシンプルなワインがつくられるが、ガヴィ(ピエモンテ州の主要なDOCGで説明)だけは例外的に優美で複雑なワインができる。
・アルネイス
食用ブドウとしても好まれている
・モスカート・ビアンコ
甘口スパークリングにも適している
ピエモンテ州の主要なDOCG
・バローロ(赤)
クーネオ県で造られる「ワインの王」「王のワイン」と言われるワイン。ブドウ品種は「ネッビオーロ」です。なお、バローロがつくられる村が5つあるんですが、ココはイタリア以外も含めて全部勉強してから、余裕があれば覚えるぐらいでいいのではないでしょうか。(私は試験前にチラッと見て軽く覚えた程度です)
・バルバレスコ(赤)
「バローロの弟分」とも言われる同じくクーネオ県のDOCG。バローロと同じくネッビオーロです。こちらは3つの村がありますが、余裕があれば覚える程度でいいのではないかと思います。(私は試験前にチラッと見て軽く覚えた程度です)
・ロエロ(赤・白)
「ネッビオーロ」の赤ワインと、「アルネイス」の白ワインが含まれます。生産色が「赤・白」のDOCGはあまりないため、試験でも出題されるポイントですね。
・ガッティナーラ(赤)
ネッビオーロで造られる赤ワインのDOCGです。ちなみに、この地域では、ネッビオーロが「スパンナ」と呼ばれます。
・ゲンメ(赤)
ガッティナーラと同じく「スパンナ(ネッビオーロ)」が主体のDOCGです。
・アスティ(白)
甘口ワイン。スパークリングワインの「アスティ・スプマンテ」。微発泡の「モスカート・ダスティ」。スティルワイン「ヴェンデンミア・タルディーヴァ」があります。
・ブラケット・ダックィ(赤)
微発泡性の甘口ワインで、ブドウ品種は「ブラケット」。アスティの赤ワイン的楽しまれ方をしているそうです。
・ドリアーニ(赤)
「ドルチェット」というブドウ品種で造られるDOCG。他のドルチェットからつくられるDOCGは「ドルチェット〇〇〇〇」といったようにブドウ品種がつく事が多いですが、ドリアーニは「ドルチェット」が頭につかないので試験的にブドウ品種が出題されやすいです。
・ガヴィ(白)
ブドウ品種は「コルテーゼ」から造られる辛口白ワインのDOCG。
ピエモンテ州のDOC
・ドルチェット・ダルバ(赤)
ピエモンテ地方の「デイリーワインのチャンピオン」と呼ばれる。
第21回小テスト:イタリア② ピエモンテ州
第21回:イタリア② ピエモンテ州
第21回:イタリア② ピエモンテ州

最後に
ピエモンテ州はDOCGの宝庫ですので、まずはDOCGの生産色とブドウ品種を覚えるようにしましょう。また、ネッビオーロは地方によって呼び方が違うことを紹介しましたが、試験でも狙われるポイントですので注意しましょう。
(参考)ソムリエフォーフリー
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