【ソムリエ・ワインエキスパート試験/対策問題】第33回:スペイン③ 内陸部地方、地中海地方

※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。

ソムリエ・ワインエキスパート試験対策

 

本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。

 

今回は3.内陸部地方と4.地中海地方です。内陸部地方はワイン生産量が非常に多く、近年成長著しいD.O.リベラ・デル・ドゥエロが位置します。また、地中海地方は、D.O.Ca2つの内の一つ「プリオラート」やスペインを代表する発泡性ワイン「D.O.カバ」が位置しております。重要ポイントはしっかりおさえておきましょう。

 

スペイン  3.内陸部地方と4.地中海地方

 

内陸部地方はD.O.もたくさん認められていますが、重要なポイントだけは確実におさえておきましょう。特に「カスティーリャ・イ・レオン州」の「D.O.リベラ・デル・ドゥエロ」と「カスティーリャ・ラ・ラマンチャ州」の「D.O.ラ・マンチャ」などはブドウ品種含めてチェックしておきましょう。その他のD.O.は名前の由来や、特徴的なブドウ品種を使用する場合はブドウ品種をおさえるぐらいでいいのではないかと個人的には思います。※あくまで個人的な意見です

 

なお、エクストレマドューラ州は本記事では紹介しませんが、もしチェックしたい場合はソムリエ教本をご参照ください。

 

また、地中海地方はカタルーニャ州の「D.O.Caプリオラート」は要チェックです。バレンシア州とムルシア州はざっと見るぐらいでまずは構わないかとは思います。

 

まずはスペインを代表する発泡性ワイン「D.O.カバ」についてご紹介し、その後、各州の代表的なD.O.ワインをご紹介したいと思います。

 

D.O.カバ

概要

ソムリエ・ワインエキスパート試験的にも重要なD.O.です。カバは二次発酵を瓶内で行う「瓶内二次発酵」という製法で生産されるスパークリングワインです。フランスのシャンパーニュと同様の製法で造られます。ちなみに、カバとはカタルーニャ語で「洞窟」という意味だそうです。

 

誤解されやすいのが、実はカタルーニャ州だけでなく様々な地域で生産が認められている事です。しかしながら、実際は95%がカタルーニャ州に集中しています。なかでも同州の「バルセロナ県サン・サドゥルニ・デ・ノヤ」で85%が生産されます。ココはしっかりおさえておきましょう。

 

ブドウ品種

必ず覚えて欲しいポイントです。白ブドウの「マカベオ」「チャレッロ」「パレリャーダ」という3種を中心に造られます。実はシャルドネや、黒ブドウのモナストレルやピノノワールなど、その他の品種も認定されているんですが、まずは上述した主要3品種を覚えましょう。各品種は以下のような特徴があります。

 

・マカベオ:フルーティな味とさわやかさをもたらす

・チャレッロ:酸味をもたらす

・パレリャーダ:花のような香りをもたらす

 

熟成規定

以前、「スペイン概論」にて、スティルワインの熟成規定をご紹介しましたが、カバにも独自の熟成規定があり、条件をクリアしたものは表示が認められます。

 

・ㇾゼルバ:瓶熟成・熟成期間は15ヶ月

・グランレゼルバ:瓶熟成・熟成期間は30ヶ月以上

 

また、新たなカテゴリーとして2016年に、単一畑のカバの呼称として「カバ・デ・パラへ・カリフィカード」が認められました。収穫は手摘みで、瓶熟成・熟成期間は36ヶ月以上、単一収穫年のヴィンテージ・カバのみなど、さらに規定が厳しくなっています。

 

③内陸部地方 「カスティーリャ・イ・レオン州」

カスティーリャ・イ・レオン州のD.O.は特徴的なワインが多く、チェックしておく必要があるでしょう。D.O.は9つありますが、特に覚えるべきD.O.を以下にご紹介します。

 

D.O.リベラ・デル・ドゥエロ

近年成長著しいワイン産地です。ボデガ、ベガ・シシリアが孤高の存在でしたが、1982年にD.O.に認定されてから「ペスケラ」をはじめ世界的名声を得る生産者が増え、スペインを代表するワイン産地になりました。ドゥエロ川に沿って傾斜地にブドウ畑が広がり、標高が750m~850mと比較的高い場所に位置しています。

 

赤とロゼワインのみが認められており、ブドウ品種はティント・フィノ(テンプラリーリョのシノニム)主体で造られます。

 

「ボデガ」「ベガ・シシリア」「ペスケラ」といった名前が出たら「リベラ・デル・ドゥエロ」だと覚えておきましょう。

 

D.O.ルエダ

スペインを代表する白ワイン産地の一つです。白ワインは、「ベルデホ」というスペインの品種の他に最近では「ソーヴィニヨン・ブラン」を利用したフレッシュな白ワインが造られます。

 

一方、2008年にはテンプラリーリョを主体とした赤とロゼワインも認定されています。

 

D.O.トロ

ルエダとセットで覚えましょう。ルエダの西に位置するこの産地はルエダと同様赤・ロゼ・白のワインが造られます。しかしながら、量としては赤ワインが多く、ティン・デ・トロ(テンプラリーリョのシノニム)から造られます。何度も言いますが、テンプラリーリョのシノニム(別名)は要チェックです。

 

D.O.アルランサ

主要品種は「ティンタ・デル・パイス」というテンプラリーリョのシノニム(別名)で、栽培面積の90%近くを占めます。D.O.名は出題される可能性は低いですが、ティンタ・デル・パイス=テンプラリーリョという事を覚えておきましょう。

 

③内陸部地方 「マドリッド州」

D.O.は一つだけです。首都がある州ですが、ソムリエ・ワインエキスパート試験的には出題されるポイントはほぼありません。

D.O.ヴィノス・デ・マドリッド

スペインの首都の名を持つ原産地呼称です。マドリッドが首都になったことで産業が発展した代わりにブドウ畑は激減しました。現在は山間部のサン・マルティン地区では若い世代がガルナッチャを主体に高い品質のワインを生産して注目されているそうです。

 

③内陸部地方 「カスティーリャ・ラ・マンチャ州」

マンチャとは「水のない土地」を意味し、乾燥した大平原が広がる州です。セルバンテスの小説でも有名ですね。D.O.は8つ、V.P(ヴィノス・デ・パゴ)も12個ありますが、重要なD.O.だけ覚えておけば問題ないかなとは思います。

 

D.O.ラ・マンチャ

ブドウ栽培面積は約16万haと、単一の原産地呼称では世界最大の広さを誇ります。年間降水量が300m~400m、冬は非常に寒く夏は非常に暑いという極端な大陸性気候です。

 

主要品種は白ブドウがアイレン(スペイン最大の栽培面積)、黒ブドウはセンシベル(これもテンプラリーリョのシノニム)です。

 

D.O.バルデペーニャス

原産地呼称名は「石の谷」を意味し、石灰質の丸石などが場所によって堆積しています。D.O.ラ・マンチャと同様極端な大陸性気候です。

 

他には6つのD.O.が存在しますが、ソムリエ教本では特徴的な記述もなく、試験的に出題される可能性は低いと考えます。覚えたい方はソムリエ教本をチェックしてみてください。

 

④地中海地方 「カタルーニャ州」

最近では独立運動もあったカタルーニャ州は、スペイン中央部とは異なる文化を形成しています。カタルーニャ州はD.O.Caがありますので、必ずチェックしておきましょう。また、D.O.は10認められています。以下、出題されるかもしれないキーワードが記述されているD.Oのみを抜粋してご紹介します。

 

D.O.Ca.プリオラート

2つしか認定されていない特選原産地呼称(D.O.Ca.)の内の一つが「プリオラート」です。2009年に認定されました。1980年代後半に、外部の醸造家達が地元品種のカリニェナとガルナッチャを生かし、外来品種と組み合わせて独自の高品質ワインの生産を始めました。少量ですが、白やロゼワインも造られています。

 

D.O.エンポルダ

州最北端にあり、フランスと国境を接する地域のD.O.ワインです。紀元前5世紀にフェニキア人が最初にブドウ栽培を伝えた地とされます。

 

D.O.プラ・デ・バジェス

「バジェス」とは「バッカス」に由来するとされています。

 

④地中海地方 「バレンシア州」

カタルーニャ州の南に位置し、3つのD.Oと3つのV.P.が認められています。バレンシアでは、黒ブドウのボバル(スペインの黒ブドウでは生産量2位)が多く栽培されています。

 

D.O.アリカンテ

白ブドウ、黒ブドウともに在来品種が多いD.O.です。マリナ・アルタ地域ではモスカテル・デ・アレハンドラから造られる酒精強化ワインや、モナストレルから造られる「フォンディリョン」という樽で10年以上熟成した独特の酸化熟成タイプのワインもあります。

 

D.O.ウティエル・レケーナ

95%が黒ブドウで、なかでもボバルという黒ブドウ品種が約80%を占めます。ちなみに、レケーナはD.O.カバの生産認定地域でもあります。また、ワイン生産は古くから行われており、スペインで最初の醸造学校が設立されたそうです。(流石にコアすぎてテストセンターになってからも出題されないかもしれないですが・・・)

 

④地中海地方 「ムルシア州」

残念ながら、ソムリエ・ワインエキスパート試験的には出題される可能性が低い州です。ただ、バレンシア州では「ボバル」という品種が栽培されていたように、ムルシア州では「モナストレル」というブドウ品種が特徴的です。「モナストレル」はフランスでいう「ムールヴェードル」ですね。フランスでも主に南部(ラングドック・ルーションなど)で栽培されていましたね。

 

D.O.イェクラ

スペインで唯一、町の名前が原産地呼称に認められているD.O.です。「唯一」というキーワードは試験では扱いやすいポイントですので注意しましょう。主要品種はモナストレルです。

 

 

第33回小テスト:スペイン③ 内陸部地方、地中海地方

 

第33回:スペイン③ 内陸部地方、地中海地方

第33回:スペイン③ 内陸部地方、地中海地方

 

最後に

 

まずはカバのブドウ品種や熟成規定についてチェックし、その後、各地方の代表的なD.O.の特徴についても目を通しておきましょう。小テストを行いながら一つずつ地道に覚えておきましょう。

 

World Wine Entertainment

 

(参考)ソムリエフォーフリー

 

 

 

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