【ソムリエ・ワインエキスパート試験/対策問題】第44回:ニュージーランド

※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。

ソムリエ・ワインエキスパート試験対策

 

本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。

 

今回はニュージーランドです。ソーヴィニョン・ブラン王国となっているニュージーランドですが、以前はミュラー・トルガウなど様々な品種が検討され、目まぐるしい変化を遂げた国の一つです。各産地の特徴を掴むようにしましょう。

 

ニュージーランドのポイント

 

・産地ごとの特徴(ブドウ品種とキーワード)を覚える

・GI(地理的表示)とラベル表示のルールを覚える

 

ニュージーランドを学習する際には、オーストラリアとセットで覚えるのが効率的です。ワインの地理的表示(GI)など共通する部分も多く、オーストラリアの流れで学習すると覚えやすいかと思います。一方、ブドウ品種に関してはオーストラリアと若干異なるので注意が必要です。こちらは後述する「ニュージーランドのブドウ品種」で確認しましょう。

 

なお、輸出が全販売量の7~8割を占めており、輸出に非常に力をいれています。また、ニュージーランドでは99%以上のボトルワインにスクリュー栓が使用されているそうです。

 

ニュージーランドワインの歴史

 

ニュージーランドに初めてワイン用ブドウが植えられたのは1819年のことです。イギリス人宣教師のサミュエル・マースデンがシドニーに持ち込まれた苗木を北島のケリケリというところに植えたのが始まりです。この時はブドウがワインに醸造されたかは記録に残っていません。

 

実際にニュージーランドで最初にワインを造ったのは「オーストラリアブドウ栽培の父」であるジェームズ・バズビーです。1836年、北島ノースランドのワイタンギに開いたブドウ畑から生産しました。北島から徐々にワイン造りが広がっていました。

 

その後、1960年代から、ドイツのガイゼン・ハイム研究所・ヘルムート・ベッカー博士の指導によって「ミュラー・トルガウ」の栽培がギズボーンで盛んになりますが、次第にソーヴィニヨンブランとシャルドネの栽培に移行していきました。また、リチャード・スマート博士の指導により「キャノピーマネージメント(土から上の部分をコントロールする事)」が導入され、飛躍的に栽培技術が向上します。

 

ニュージーランドのブドウ品種

白ブドウ

ニュージーランドのブドウ品種は何と言っても「ソーヴィニヨンブラン」です。全体の生産量が7割以上と非常に多いことがわかります。実は1995年まではミュラー・トルガウが主流だったんですが、1996年からは2001年まではシャルドネ、2002年以降はソーヴィニョン・ブランが最大と目まぐるしく変化してきました。※当分はソーヴィニョン・ブランが首位である状態は続くと思います。

 

黒ブドウ

ニュージーランドの黒ブドウ品種は「ピノ・ノワール」です。これまで、他国からピノ・ノワールのクローンを入手し、高品質のピノ・ノワールワインを追求してきました。現在は「10/5」「UCD5」「DRCエイベル」「ディジョンクローン」がピノ・ノワール生産の基礎になっていて、一つのクローンに偏るよりは、複数をバランスよく組み入れるブドウ栽培が一般的です。

 

テストセンターに移行して、クローンの種類など、この辺りの細かい部分も出題されるようになってきましたが、まず1週目は産地毎の特徴を覚えることに集中し、余裕があれば確認するぐらいで大丈夫かと思います。

 

ニュージーランドのワイン法

 

2006年11月に地理的表示(GI)制定法が成立し、2017年7月に「地理的表示登録法」が成立しています。18地域でGIを申請し、認められた地域ではGIを表示する事が可能です。

 

独自の環境保全型農法「サスティナブル・ワイン・グローイング・ニュージーランド」の推進を積極的に行っていて、現在ブドウ栽培面積の98%がこの認証を受けているそうです。

 

また、2007年ヴィンテージより、「85%ルール」が適用されていて、単一の品種名、収穫年、産地名を表示するためにはそれぞれ当該品種、収穫年、産地のブドウを使用しなければなりません。この辺りはオーストラリアと共通していますね。一方、亜硫酸、ソルビン酸、アスコルビン酸といった添加物表示だけでなく、アレルギーをもつ消費者に配慮して卵白などの表示も2003年から義務付けられています。

 

ニュージーランドの全体像

 

各ワイン産地の特徴とキーワードをまとめました。各産地ごとのブドウ品種やキーワードをチェックしましょう。

 

ノースランド (GI)

ニュージーランドで初めてワイン用ブドウが植えられた場所です。1819年、ケリケリに植えられました(ワインが造られたかは不明)。ワインが造られたのはワイタンギという場所です。

 

オークランド(GI)

オークランドGIの中に3つのGI(クメウ、マタカナ、ワイヘケ・アイランド)があります。

 

ギズボーン(GI)

ニュージーランド最東端のワイン産地です。ドイツのヘルムート・ベッカー博士指導の下、ミュラー・トルガウという白ブドウが積極的に植えられました。現在はシャルドネ主体です。

 

ホークス・ベイ(GI)

栽培面積はマールボロに次いで2番目の大きさです。ボルドー系赤品種とシラーの産地としてニュージーランドでは重要な地位を占めています。

 

ワイララパ(GI)

重要産地の一つです。国内を代表するピノ・ノワール産地「マーティンボローGI」の他に「グラッドストーンGI」「マスタートンGI」と3つのサブリージョンがあります。マーティンボロー内には日本人造り手のパイオニア、楠田浩之さんの「クスダワインズ」もあります。マールボロと間違えないようにしましょう。

 

マールボロ(GI)

ニュージーランド全体のブドウ栽培面積の約7割(69%)を占める超重要産地です。2位のホークスベイを大きく引き離しています。ソーヴィニヨンブランが8割を占め、「ワイラウ・ヴァレーGI」「サザン・ヴァレーGI」「アワテレヴァレーGI」と3つのサブリージョンから構成されています。マーティンボローと間違えないようにしましょう。

 

ネルソン(GI)

マールボロの西側に位置するGIですが、小さなワイナリーが多くマールボロとは雰囲気は異なります。

 

カンタベリー(GI)

「ノースカンタベリーGI」と「ワイパラ・ヴァレーGI」とカンタベリーを含め3つのGIが存在しています。

 

セントラル・オタゴ(GI)

重要産地です。南緯45度と世界最南端のワイン産地の一つで、ピノ・ノワールが7割超を占めます。また、ニュージーランド唯一の半大陸性気候です(他は海洋性気候)。独自に消費者イベント「セントラル・オタゴ・ピノ・ノワール・セレブレーション(COPNC)」を開催しています。「ギブストン・ヴァレー」「バノックバーン/クロムウェル」「ピサレンジ」「ローバーン」「ベンディゴ」「ワナカ」「アレクサンドラ」という7つのサブリージョン(GIではない)があります。

※テストセンター移行後にサブリージョンの問題が出ていました。そこまで覚える必要があるかどうかは・・・

 

その他

ピノ・ノワール・コンファレンス

ニュージーランドのピノ・ノワールアピールのために、2001年から3年に1回ウェリントンで「ピノ・ノワール・コンファレンス」という国際シンポジウムを実施しています。これはオレゴン州の「インターナショナル・ピノ・ノワール・セレブレーション」をヒントに始めたものだそうです。

 

マオリ文化

「テロワール」と重なるマオリ語の概念「トューランガワエワエ」と呼ばれるものがあり、20017年ピノ・ノワール・コンファレンスで主要テーマとしてワイン生産者により語られたそうです。

※これもテストセンター移行後の一次試験で出題されていましたね。

 

第44回小テスト:ニュージーランド

 

第44回:ニュージーランド

第44回:ニュージーランド

 

最後に

 

ニュージーランドは1回でご紹介しました。正直なところソムリエ教本のオーストラリアとニュージーランド部分は非常に細かく記載されているので、細かい部分も狙われやすいです。ピノ・ノワールのクローンやセントラル・オタゴのサブリージョンに関しては「そこまで出題するの?」という感覚ですが、この辺りは1回目はざっくりで余裕があればおさえるぐらいでいいのではないかと個人的には思います。

 

World Wine Entertainment

 

(参考)ソムリエフォーフリー

 

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