【ソムリエ・ワインエキスパート試験/対策問題】第46回:ポルトガル② ポートとマデイラ

※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。

ソムリエ・ワインエキスパート試験対策

 

本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。

 

今回はポルトガルの第2回、酒精強化ワインであるポートとマデイラについてまとめたいと思います。ポートとマデイラはどちらもポルトガルを代表する酒精強化ワインですが、製法や覚えるべきポイントが微妙に異なります。違いについてしっかり理解し、混同しないように注意してください。

 

酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)とは?

 

酒精強化ワインは、醸造工程中にアルコール分40度以上のブランデーやアルコールを添加して、ワイン全体のアルコール分を15度~22度程度にまで高め、味にコクをもたせ、ワイン自体の保存性を高めたものです。

 

世界三大酒精強化ワインとしてスペインシェリー、ポルトガルのポートとマデイラが挙げられます。他にもイタリア・シチリア島のマルサーラ(マルサラ)などもありましたね。また、フランスのVDN(ヴァン・ド・ナチュレル)、VDL(ヴァン・ド・リキュール)も含まれます。

 

①ポート

 

D.O.Cドウロと同じブドウ栽培地域で造られる酒精強化ワインのD.O.Cです。1756年に世界で初めて原産地管理法が成立しました。ポートの畑は「カダストロ」と呼ばれる土地台帳に基づくポイント制度で分類され、畑をA級からF級まで6段階に区分けしています。

 

酒精強化ワインですので、発酵途中でアルコールを添加しますが、ポートは77%のグレープ・スピリッツを添加するのが特徴です。また、アルコール度数19~22度までに限定されています。なお、ライト・ドライ・ホワイト・ポート(ホワイト・ポート)だけは例外的に16.5度まで認められています。また、甘さは5段階(エクストラドライからヴェリースィートまで)あります。

 

タイプはまず、黒ブドウを原料とした「レッド・ポート」と白ブドウを原料とした「ホワイト・ポート」の2種類に大別され、レッド・ポートには「ルビータイプ」、「トウニータイプ」というさらに2種類に分類されます。また、ロゼ・ポートというフルーティな早飲みタイプもあります。各タイプの名称を覚えて答えられるようにしておきましょう。

 

ルビータイプ(レッド・ポート)

ルビータイプは平均3年間の樽熟成に瓶詰めされる若いタイプのポートワインです。色が宝石のルビー色をしていることに由来します。

 

ヴィンテージ・ポート

優れたブドウから造られるタイプ。収穫から2年目の7月初めから3年目の6月までに濾過されずに(ポイント)瓶に詰められて、熟成を経てから飲まれるタイプです。

 

レイト・ボトルド・ヴィンテージ・ポート

ヴィンテージには達しないがそれに続くと思われるブドウから造られるタイプ。収穫から4年目の7月から6年目の年末までに瓶詰めを行います。だからレイト・ボトルド(遅れて瓶詰めするという意味)なんですね。

 

シングル・キンタ・ヴィンテージ・ポート

ヴィンテージポートとして申請されなかった良年の単一畑のブドウから造られるタイプと、もう一つは飲み頃になるまでシッパーによって熟成され、出荷するタイプです。

 

トウニータイプ(レッド・ポート)

小さい樽で熟成させるなどして酸化が進み、ワインが黄褐色に変わったことからトウニー(黄褐色)と呼ばれます。こちらも2つタイプがありますのでチェックしましょう。

 

熟成年数表記トウニー・ポート

長い年月樽熟成したものです。10年、20年、30年、40年ものがあります。樽熟成年数の表示と共に瓶詰め時も記載します。濾過してから瓶詰めするため、デカンタージュの必要はありません(ポイント)

 

コリェイタ

要注意ポイントです。収穫年表示のポートで、瓶詰めは7年後から行います。収穫年と共に瓶詰めの年も表示します。これまでソムリエ・ワインエキスパート試験では「瓶詰め7年のトウニー・ポート」としてコリェイタを答えさせる問題が出題されています。

 

ホワイトタイプ(ホワイト・ポート)

ライト・ドライ・ホワイト・ポート

白ブドウを原料とし、低温発酵で通常のポートよりも発酵を長くしてからグレープ・スピリッツを添加し、最低アルコール度数を16.5度以上にした比較的辛口のタイプです。通常のポートのアルコール度数は19度から22度ですが、このタイプだけは例外的に16.5度まで認められています

 

 

②マデイラ

 

マデイラ諸島というリスボンから南西に1000kmの大西洋上に浮かぶマデイラ島を中心とした島々で生産されている酒精強化ワインです。酒精強化ワイン以外の「マデイレンセ」というスティルワインのD.O.Cもありますが、ほとんどが酒精強化ワイン・マデイラです。また、プロサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウドの出身地でもあります。

 

3年以上の熟成が必須で、新樽の木の風味を与えないため主に古樽で熟成されます。。

 

酒精強化ワインですので、発酵途中でアルコールを添加しますが、これが96%のグレープ・スピリッツを添加するのが特徴です。また、アルコール度数17~22度までに限定されています。ここが重要ポイントです。ポートの規定は何%のグレープ・スピリッツだったでしょうか?アルコール度数の規定は?混同しやすく試験でも出題されるポイントですので要注意です。

 

ブドウ品種とタイプ

マデイラのポイントは、①ブドウ品種と②甘口から辛口という分類を覚えることです。ブドウ品種によってアルコールを添加(酒精強化)するタイミングが異なることから、ブドウ品種によって甘辛度が決まっています。以下にご紹介しますので、チェックしておきましょう。なお、85%その品種を使用するとラベルに品種名を表示することができます。

 

①セルシアル(白ブドウ:辛口タイプ:北部)

②ヴェルデーリョ(白ブドウ:中辛口タイプ:北部)

③ボアル(白ブドウ:中甘口:南部)

④マルヴァジア(白ブドウ:甘口:海岸沿いの暑い地域)

⑤ティンタ・ネグラ・モーレ(黒ブドウ:収穫量が全体の80%)

⑥テランテス(白ブドウ:生産量少ない:ヴェルデーリョとボアルの中間)

 

フラスケイラ(ガラフェイラ):ヴィンテージワイン

単一品種・単一収穫年表記のいわゆるヴィンテージワインは、「フラスケイラ」または「ガラフェイラ」と呼ばれます。最低20年の樽熟成が必要とされ、通常では85%で認められる当該ブドウ品種の比率が、ヴィンテージワインでは表示される品種を100%使用しなければなりません。

 

マデイラの熟成

マデイラは一定期間落ち着かせた後、なんと「温めて」熟成されます。この加熱方法には2つのタイプがあって明確に区別されています。

 

カンテイロ

太陽熱を利用した天然の加熱熟成法をカンテイロといいます。単一収穫年が表示された20年以上のヴィンテージワインや10、15年など熟成期間が表記されるワインはこちらの加熱方法が取られます。平均30度に近い温度の倉庫に樽が並べられて長い年月をかけて熟成されるわけです。

 

エストゥファ(クーバ・デ・カロール)

人工的に加熱する方法をエストゥファといいます。3年熟成などのスタンダードワインではこの方法が使われます。35℃から50℃の温度で最低3か月加熱され、その後3~4週間かけてゆっくり冷却されます。ワインはクーバと呼ばれる大きな木樽で熟成されます。(装置や容器もエストゥファと呼ばれるようです)

 

第46回小テスト:ポルトガル② ポートとマデイラ

 

第46回:ポルトガル② ポートとマデイラ

第45回:ポルトガル② ポートとマデイラ

 

最後に

 

ポルトガルを代表する2種類の酒精強化ワイン(ポートとマデイラ)を今回ご紹介しました。シェリーとも違いますが、ポートとマデイラもそれぞれ独自の特徴やタイプがありました。混同しないように注意して選択できるようにしましょう。繰り返しになりますが、読むだけでは中々覚えられないので、是非とも問題を解きながら覚えていきましょう。

 

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