【ソムリエ・ワインエキスパート試験/対策問題】第52回:ドイツ② ドイツのワイン産地

※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。

ソムリエ・ワインエキスパート試験対策

 

本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。

 

今回はドイツのワイン産地についてご紹介していきます。ソムリエ教本では13の特定ワイン生産地域(ベシュテムテス・アン・バウゲビート:b.A.)、それぞれの歴史や気候風土が詳しく紹介されています。ただ、全てを覚えようとするといつも言っているように記憶力キャパシティが無くなってしまいますので、まずは特徴を掴んでどの地域の事を言っているのか答えられるようにするところから始めましょう。

 

ドイツの全体像

 

まずは地図をみて、13の特定生産地域(b.A.)の特徴と場所の把握をしてください。この地域では前回勉強したクヴァリテーツヴァインとプレディカーツヴァインを生産できます。地図でみるといかに旧東ドイツ側の産地が少ないかという事がわかります。また、産地が南に偏っていることもわかりますね。ワイン産地が北に位置しているので、ブドウ栽培も苦労しているかな?とか考えてしまいます。こういったご自身の中でのイメージも大変重要です。こういうイメージを持っていればすぐに忘れないですので・・・。

 

産地を覚える時のポイントは、特徴(赤や白の割合が特別に多い場合、キーワードなど)を覚えてどの州かわかるようにする事です。例えば、「唯一のバイエルン州に属する」といったら「フランケン」だなと思い浮かべる事ができればそれでまずはOKです。なお、13の特定ワイン生産地域それぞれにある41個のベライヒ(村)は「余裕があれば」チェックするぐらいで1週目は考えていいのではないかと個人的には思います。

 

それでは各生産地域の特徴を覚えていきましょう。場所とセットでイメージしてくださいね。

※栽培面積とワイン生産量は違うので注意しておきましょう

 

1.アール(赤ワイン用ブドウが8割以上)

特徴

アール川沿いに分布する、赤ワイン用ブドウの栽培比率が8割を超える赤ワインの産地です。赤ワインの中でも、黒ブドウ・シュペート・ブルグンダーを用いたワインが圧倒的に多いですね。小規模の農家が多く、ドイツ最初の醸造協同組合が結成された地域でもあります。

 

ベライヒ(村):1つ

Walprzheim(ヴァルポルツハイム)/Ahrtal(アールタール)

 

2.モーゼル(渓谷、リースリングが約6割)

特徴

重要産地で、細かい事を聞かれる可能性がある産地の一つです。モーゼル川と、支流のザール川とルーヴァー川流域を含みます。渓谷の斜面の4割が斜度30度を超える急斜面の畑(シュタイルラーゲ)であり、急斜面に石垣を用いてテラス状にブドウ畑を仕立ていることから、「テラッセンモーゼル」とも称されます。ワイン生産量としては2018年に第3位となっています。

 

リースリングがブドウ畑の約6割を占めます。1786年にトリーア大司教だったクレメンス・ヴェンツェスラウスが、劣った品種のブドウを引き抜いて優れた品質のワインを産する苗木を植えるように命じたことが影響しているそうです。

 

ベライヒ(村):6つ

Burg Cochem(ブルク・コッヘム)

Bernkastel(ベルンカステル)

Ruwertal(ルーヴァータール)

Saar(ザール)

Obermosel(オーバーモーゼル)

Moseltor(モーゼルトーア)

 

3.ミッテルライン(ブドウ畑の6割以上が急斜面)

特徴

ライン川流域のドイツで2番目に小さい特定生産地域です。地域のブドウ畑の6割以上が傾斜30度以上の急斜面です。

 

ベライヒ(村):2つ

Loreley(ローレライ)

Siebengebirge(ジーベンゲビルゲ)

 

4.ラインガウ(リースリングが8割弱)

特徴

北緯50度に沿って広がるワイン生産地域です。ブドウ畑の8割弱がリースリング、1割強がシュペート・ブルグンダーです。プレディカーツヴァインの「カビネット」というのはワイン貯蔵部屋に由来しているといわれます。

 

1867年に初めてブドウ畑を3段階で格付けした地図が刊行され、世界各地でドイツワインが称賛された際もラインガウの最上のワインは「ファースト・グロウス」と呼ばれるなど高品質ドイツワインをリードする産地です。

 

また、若手醸造家を育成するガイゼンハイム大学があり、近年のドイツワインの新たなムーブメントの震源地となっています。

 

ベライヒ(村):1つ

Johannisberg(ヨハネスブルク)

 

5.ナーエ(リースリングが約3割)

特徴

1980年代までは様々な交配品種が栽培され、栽培醸造試験場のようなおもむきがあった地域。1990年代以降は伝統品種の回帰が進み、現在はリースリングの栽培が約3割あります。

 

ベライヒ(村):1つ

Nahetal(ナーエタール)※ナーエとついてるのでたぶん出題されない?

 

6.ラインヘッセン(最大の生産地域)

特徴

ドイツ最大のワイン生産地域です。1980年代までは量産甘口ワインの主要産地でしたが、若手醸造家たちが2001年に団体「メッセージ・イン・ア・ボトル」を結成してお互いに助け合いながら高品質ワイン生産に尽力しています。

 

ベライヒ(村):3つ

Bingen(ビンゲン)

Nierstein(ニアシュタイン)

Wonnegau(ヴォンネガウ)

 

7.ファルツ(2番目に大きい生産地域)

特徴

ドイツで2番目に大きな生産地域です。ラインヘッセンの南に地続きで広がっています。ラインヘッセン同様、1980年代までは交配種による量産甘口ワインの主要産地でしたが、若手醸造家たちが活躍して現在は品質向上が進んでいる地域です。

 

ベライヒ(村):2つ

Mittelhaardt-Deutsche Weinstraße(ミッテルハールト=ドイチェ・ヴァインシュトラーセ)

Südliche Weinstraße(ズュードリッヒ・ヴァインシュトラーセ)

 

8.ヘシッシェ・ベルクシュトラーゼ(最も栽培面積が狭い地域)

特徴

ドイツで最も栽培面積が狭い地域です。花崗岩土壌で約4割がリースリングです。

 

ベライヒ(村):2つ

Starkenburg(シュタルケンブルク)

Umstadt(ウムシュタット)

 

 

9.フランケン(バイエルン州、ボックスボイテル)

特徴

唯一バイエルン州に属する生産地域です。ドイツでは一般的に残糖9g/L以下がトロッケン(辛口)ですが、ここでは4g/L以下がトロッケンとされ、フレンキッシュ・トロッケンと称します(ドイツワイン法では認められていない)。

 

また、ボックスボイテルという伝統的なボトルも良く知られています。ドイツではフランケンとバーデンの一部、海外ではポルトガルの一部地域でのみ利用が許可されています。

出典:Wikipedia

ベライヒ(村):3つ

Mainviereck(マインフィアエック)

Maindreieck(マインドライエック)

Steigerwald(シュタイガーヴァルト)

 

10.ヴュルテンベルグ(生産ワインのほとんどが地元消費)

特徴

ヴュルテンベルグでは生産されるワインのほとんどが地元で消費されます。栽培面積の約2割がトロリンガーで、生産されるワインの約7割が醸造組合の醸造する手ごろな価格のワインだそうです。近年では、トロリンガーやシュヴァルツリースリングなどの品種は減少傾向にあり、レンベルガーやツヴァイゲルトといった隣国のオーストリア品種が増えています。

 

ベライヒ(村):6つ

Bayerischer Bodensee(バイエリッシャー・ボーデンセー)

Remstal-Stuttgart(レムスター・シュトゥットガルト)

Württembergisch Unterland(ヴルテンベルギッシュ・ウンターラント)

Kocher-Jagst-Tauber(コッハー・ヤクスト・タウバー)

Oberer Neckar(オーバラー・ネッカー)

Württembergischer Bodensee(ヴルテンベルギッシャー・ボーデンセー)

 

 

11.バーデン(シュペート・ブルグンダーが3割強)

特徴

ドイツで3番目(面積)に大きい生産地域です。(ワイン生産量はモーゼルが3位[2018年]になりました)9つのベライヒに分かれます。ベライヒが最も多い生産地域としても覚えておきましょう。シュペート・ブルグンダーが34%を占めます。フランスの国境に位置しており、アルザスの食文化の影響を受けています。

 

ベライヒ(村):9つ

Tauberfranken(タウバーフランケン)

Badische Bergstraße(バーディッシェ・ベルクシュトラーゼ)

Kraichgau(クライヒガウ)

Ortenau(オルテナウ)

Bresgau(ブライスガウ)

Kaiserstuhl(カイザーシュトゥール)

Tuniberg(トゥニベルク)

Markgräflerland(マークグレーフラーラント)

Bodensee(ボーデンセー)

 

12.ザーレ=ウンストルート(最北端)

特徴

北緯51度にあるドイツ最北のワイン生産地域です。ブドウ品種はかつて多数の交配品種が試験栽培された名残で多様です。

 

ベライヒ(村):3つ

Thüringen(チューリンゲン)

Schloss Neuenburg(シュロス・ノイエンブルク)

Mansfelder Seen(マンスフェルダー・ゼーン)

 

 

13.ザクセン(最東端)

特徴

ドイツで最も東寄りの産地です。ワインの生産量としてはドイツ全体の0.3%にも満たない産地ですが、「ザクセンコイレ」というボーリングのピンのようなボトルと交配品種ゴルトリースリングが特産物です。

 

ベライヒ(村):2つ

Meissen(マイセン)

Elstertal(エルスタータール)

 

 

第52回小テスト:ドイツ② ドイツのワイン産地

 

第52回:ドイツ② ドイツのワイン産地

第52回:ドイツ② ドイツのワイン産地

 

最後に

 

名前が非常に難しいですが、各地特徴がありますので、特徴をみてどの生産地域か答えられるようにしておきましょう。次回はオーストリアに向かいます。ドイツとも共通点がありますのでセットで効率的に覚えていきましょう。

 

World Wine Entertainment

 

(参考)ソムリエフォーフリー

 

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