【ソムリエ・ワインエキスパート試験/対策問題】第62回:クロアチア

※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。

ソムリエ・ワインエキスパート試験対策

 

本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。

 

今回はクロアチア(正式名称:Hrvatska[フルヴァツカ])です。前回のスロヴェニアと同じく1991年に旧ユーゴスラビアから独立したクロアチア。2013年にEUに加盟しましたが、通貨はユーロではなく、「クーナ」を使用。1997年から本マグロの養殖を開始し、大半が日本に輸出されています。

 

クロアチアのポイント

 

・スロヴェニアとセットで頭に入れる

・3つの地域(大陸東部、大陸西部、沿岸部)と特徴に目を通しておく

 

1991年にユーゴスラビアからスロヴェニアと共に独立したクロアチア。スロヴェニアと類似点が非常に多いです。是非ともセットで効率的に覚えておきましょう。

 

なお、沿岸部は温暖な地中海性気候ですが、大陸部(内陸部)は夏は暑く冬は寒い大陸性気候です。

 

クロアチアワインの歴史

 

クロアチアのブドウ栽培は2500年前まで遡ります。中世にはワイン生産が拡大しますが、15世紀にオスマントルコ帝国が上陸すると禁酒法が課せられます。ただ、司祭や修道士は例外としてワイン生産が許されていたそうです。

 

ユーゴスラビア共産主義体制下に入ると、質より量が優先されるようになります。90年代初頭からのクロアチア紛争によって畑やワイナリーも被害を受けますが、ワイン産業の復活を目指して1995年にはイストラでワイン生産者による協会(Vinistra)が発足。2010年にはクロアチアワイナリー協会も発足しています。

 

クロアチアの特徴的なブドウ品種

 

クロアチアでは72%が白ワインです。※スロヴェニアと同じく白ワインの方が多いです。

 

クロアチアで最も栽培面積が広い品種は「グラシェヴィナ」で全体の23%を占めます。2位は「マルヴァジア」で沿岸部で主に栽培されている白ブドウです。3位は「ブラヴァッツ・マリ」で沿岸部で主に栽培されている黒ブドウです。

 

ちなみに、ダルマチアの土着品種である「ツェリニナック・カシュテランスキ」、「トリビドラグ」は、プリミティーボ(イタリア)やジンファンデル(アメリカ)と同一品種であることが2001年のDNA鑑定で判明しました。

 

クロアチアのワイン法

 

元々この地域でのワイン生産は商業用ではなく個人で楽しむためだったそうで、ブドウ畑の半分はワインを売る為のライセンスを持っておらずその多くが自家消費されているそうです。

 

2004年より、政府の審査委員会による官能評価で選定を行っています。この辺りは隣国スロヴェニアと合わせて頭に入れておきましょう。なお、EUの原産地呼称保護(PDO)に基づき、3つのリージョン、12のサブリージョン、66のVinogorjaが定められています。

 

上級ワイン(2種類)

Kvalitetno vino s Kontrolirano Podrijetlo

統制保証原産地産「上級」ワインです。スロヴェニアと同じく「K」から始まります。政府の審査委員会による総合点72点以上。原料は12あるサブリージョンのいずれかのみで生産されたものに限ります。

Vrhunsko vino s Kontrolirano Podrijetlo

統制保証原産地産「最上級」ワインです。スロヴェニアと同じく「V」から始まります。政府の審査委員会による総合点82点以上。Vinogorja 66地区のうちのひとつで生産されたものに限ります。補糖、補酸、減酸は不可です。

 

さらに、遅摘みや貴腐化したブドウによるワインは次のプレディカートを併記する事ができます。スロヴェニアでは「イズボール」を基準にして覚えと効率的でしたが、クロアチアではアウスレーゼが「イズボルナ・ベルバ」となります。

 

・カスナ・ベルバ=シュペートレーゼ(エクスレ度94以上)

・イズボルナ・ベルバ=アウスレーゼ(エクスレ度105以上)

・イズボルナ・ベルバ・ボビツァ=過熟したブドウ、貴腐ブドウから造る(エクスレ度127度以上)

・イズボルナ・ベルバ・プロスス=乾燥したブドウから造る(エクスレ度154度以上)

・レデノ・ヴィノ=気温マイナス7℃以下で収穫したアイスワイン

 

テーブルワイン(2種類)

Stolno vino s Kontrolirano Podrijetlo

原産地表記つきテーブルワインです。政府の審査委員会による総合点65点以上。ブドウは3つのリージョンのいずれかで生産されたものに限ります。

Stolno vino

原産地表示なしテーブルワインです。政府の審査委員会による総合点60点以上。ブドウは複数地域のものをブレンドしてもOKです。

 

飲み方:ゲミシュトとベヴァンダ

クロアチアでは以下のような飲み方も親しまれています。間違えないようにしましょう。

ゲミシュト

ゲミシュトは、「白ワインの炭酸水割り」の事です。

ベヴァンダ

ベヴァンダは、「赤ワインの水割り」の事です。

 

クロアチアの全体像

 

クロアチアでは長らく「大陸部」と「沿岸部」という2つの地域で分けられてきましたが、2013年のEU加盟に伴い、「大陸東部」「大陸西部」「沿岸部」という3つのリージョン(12のサブリージョン)に区分けされました。

 

実は、ソムリエ教本では12のサブリージョンについてかなり細かく紹介されております。まずは上記の図に書かれたキーワードをざっくり覚えるぐらいでいいかもしれません。余裕があれば以下の各産地毎の説明を見ておくぐらいでしょうか?ソムリエ・ワインエキスパート試験は満点を取らなければいけないわけではありませんので、例えば赤字の所だけ覚えるなど、ご自身の記憶力キャパシティーと相談してご判断ください。

 

ブドウ品種は大きな特徴として、大陸部では白ブドウは「グラシェヴィナ」、黒ブドウは「ポルトギザッツ」を。一方、沿岸部では白ブドウは「マルヴァジア」、黒ブドウは「プラヴァッツ・マリ」をチェックしておきましょう。

 

1.大陸東部(2つのサブリージョン)

フルヴァツコ・ポドゥナウリェ

クロアチア最東部の産地。主要品種はグラシェヴィナとトラミナッツです。

スラヴォニア

要注意サブリージョンです。クロアチアでも最大規模の生産地です。アイスワインは国際的にも高い評価を得ています。代表品種はグラシェヴィナです。

 

2.大陸西部(5つのサブリージョン)

モスラヴィーナ

小規模生産者が多い地域です。主要品種はグラシェヴィナと土着品種のシュクルレットです。

プリゴリエ・ビロゴラ

首都ザグレブを有し、ハンガリーとも国境を接する産地です。代表品種は土着品種のクラリェヴィーナです。

ザゴリエ・メジュムリエ

メジュムリスケ・ゴリチェが最高の畑とされ、「プシペル」の名前でこの地を代表するワインとして売り出しているそうです。品種はモスラヴァッツで、ハンガリーのフルミントやスロヴェニアのシポンと同一品種です。

プレシヴィッツア

要注意サブリージョンです。クロアチア版ボージョレ・ヌーヴォーともいえる「ポルトギザッツ(ポルトギーザー)」の新酒で、栗と共に楽しまれています。また、サモボール地区では「ベルメット」という甘口ワインが造られるほか、スパークリングワインも造られています。

ポクプリエ

大陸では最小のサブリージョンです。

 

3.沿岸部(5つのサブリージョン)

フルヴァツカ・イストラ

要重要サブリージョンです。クロアチア最大の産地のひとつです。ここ20年で「イストラ品質」と言われるほどクオリティが向上しました。7つの観光用ワインロードも整備されています。代表品種はマルヴァジアとテランです。

フルヴァツコ・プリモリエ

沿岸部の島々を含む地域で、土着品種が多く残されています。クルク島のズラフティナは「金のズラフティナ」として知られています。クレス島には地元「クレソル」と呼ばれる土着品種マラシュティナがあります。

シエヴェルナ・ダルマチア

酷暑と強風の多い地域で、酸の豊かなブドウが育ちます。

ダルマティンスカ・ザゴラ

沿岸部にもかかわらず、大陸性気候の影響を強く受けます。土着品種がよく保存されています。

セントラルナ・イ・ユジュナ・ダルマチア

要注意サブリージョンです。クロアチアのワイン生産のルーツともいえる場所です。代表品種はプラヴァッツ・マリです。また、観光地としても知られるドゥブロブニク近辺でマルヴァジアから造られるワインは、クロアチアで最も古いワインのひとつです。

 

第62回小テスト:クロアチア

 

第62回:クロアチア

第62回:クロアチア

 

最後に

 

1991年に旧ユーゴスラビアから独立したクロアチアとスロヴェニアは、ワイン法や特徴としても近いものがありますので合わせてチェックしておきましょう。ソムリエ・ワインエキスパート試験は選択式ですので、ざっとでも見ているのと全く見ていないのでは正解に辿り着ける確率も大きく変わります。まずは全体の傾向をおさえて、少しずつ細部をおさえていくように意識しましょう。

 

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