【ソムリエ・ワインエキスパート試験/対策問題】第71回:日本酒

※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。

ソムリエ・ワインエキスパート試験対策

 

本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。

 

今回は日本酒についてまとめたいと思います。近年のソムリエ・ワインエキスパート試験では出題問題数も多い日本酒・焼酎のセクション。山田錦など酒造好適米の生産量(何トン?)を問われるなど厳しい問題が増えてはいますが、まずは基本用語をおさえることから始めましょう。

 

日本酒とは

概要

日本酒(清酒)は酒税法により、以下のように定義されています。アルコール分は22度未満である必要があります

①米、米麴、水を原料として発酵させ、漉(こ)したもの

②米、米麴、水および清酒粕、その他政令で定める物品を原料として発酵させ、漉したもの

③清酒に清酒粕を加えて漉したもの

 

漉(こ)すというのがキーワードですね。ちなみに、「にごり酒」は目の粗い漉し器を使うので清酒ですが、全く漉さない「どぶろく」は清酒ではありません。

 

ひやおろし

新酒をひと夏熟成させたもの。これにより、うまみやまろみを持った日本酒を楽しむことができます。ただし、造りや貯蔵環境が悪いと酒質が低下し、そういったものを「秋落ち」ともいいます。

 

日本酒の醸造用語

浸漬

原料米に必要な水分を吸わせる作業です。

 

蒸きょう

原料米を「蒸す」ことです。麹菌の繁殖に適した水分含量にするためには「炊く」よりも「蒸す」方が好ましいからです。

 

蒸した米(麴米)に麹菌(麹カビ)を繫殖させてつくります。古来から「一麴二酛(もと)三造り」という言葉がある程、麹造りが大切だと言われています。

 

酛(もと)=酒母

日本酒を醸造するために培養された優良な酵母の事で、麹、水、蒸米を入れたタンク内で培養されます。酒母には2種類がありますので覚えておきましょう。

生酛系酒母

自然の乳酸菌を取り込み増殖させ、その乳酸で雑菌による汚染を防ぐ培養法です。約4週間かかります。

速醸系酒母

醸造用乳酸を添加して行う培養法です。安全性が高いため、現在の酒母の大半を占めます。約2週間と半分で完成します。

 

酵母

日本酒の醸造に用いる清酒酵母は「サッカロマイセス・セレビシエ」の一種に分類されています。低温下での発酵に強く、20度前後もの高濃度のアルコールを生成する酵母が選抜されてきました。日本醸造協会で頒布する「きょうかい酵母」をはじめ約30種の日本酒用酵母が用いられています。

 

きょうかい酵母は6号(新政)、7号(真澄)、9号(熊本 or 香露)、10号(明利小川)、14号(金沢)などがあります。※CBT方式になってから出題されるようになりました。流石にここまで出題するのもどうかとは思いますが・・・

 

段仕込み(段掛け法)

醪(もろみ)の仕込みは一般的に3回に分けて行われます。これを三段仕込みといい「初添(1日目)」「仲添(3日目)」「留添(4日目)」と呼び、初添と仲添の間には「踊り」という何もせず酵母の増殖を待つ日をはさみます。ゆえに4日間かかります。四段仕込みや五段仕込みも行われることもあります。

 

並行複発酵

蒸米のでんぷん質の糖化とアルコール発酵を一つの容器内で同時に進行させます。ワインでは、原料のブドウに糖分が含まれているので、糖化の必要がなく単発酵と呼ばれます。一方、日本酒では麹の働きによって原料の米に含まれているでんぷんをブドウ糖に糖化する必要があります。これと酵母によるアルコール発酵が同時に行われるため、並行複発酵と言われます。

 

一方、ビールなどは、まず原料の糖化を行い、その後酵母によるアルコール発酵が行われるので並行ではなく「単行複発酵」と呼ばれます。

 

上槽

発酵を終えた醪(もろみ)を搾ることで、酒税法の「漉す」にあたる作業です。伝統的な造りでは「槽(ふね)」「酒槽(さかぶね)」と呼ばれる箱形の器に並べて搾ります。

 

火入れ

酒を加熱することによって酵母の働きを止め、殺菌、酒質の安定化を図ります。一般的には2回火入れを行いますが、一度も火を入れない「生酒」や1回火入れの「生詰酒」などもあります。

 

 

酒造好適米と水

酒造好適米

日本酒造りに適した性質をもつ米を「酒造好適米」或いは「酒米」といいます。ちなみに、農産物規格規定では「醸造用玄米」といわれます。この2つは間違えないようにしましょう。ご飯米と比較して「心白」が適度に大きく、タンパク質が少ないものが多いです。

 

代表的な酒造好適米を以下紹介します。

山田錦

兵庫県で開発された晩生(おくて)品種です。現在も兵庫県が質・量ともにトップですが、産地は東北から九州まで広がっています。酒米で最も生産量が多い品種で、2017年では約38,000トンで約37.5%を占めます。

五百万石

新潟県で生み出された品種です。山田錦に次いで2位(約20,000トン:2017年)です。寒冷地向けに開発された早生(わせ)品種です。

美山錦

長野県で生み出された品種です。「たかね錦」のガンマ線照射による突然変異から選抜され育成されました。2017年生産量第3位、五百万石と同様に耐冷性が高い品種です。

雄町

品種改良されることなく、江戸期から栽培されてきた希少品種です。初めは「二本草」と名付けられましたが、後に発見者の岸本甚造の地元、雄町という地名で呼ばれるようになりました。

その他

地元の風土を反映した個性ある酒造りを目指し、各地で酒米の開発が進められています。

「北海道:吟風」、「青森:華吹雪」、「山形:出羽燦々」、「新潟:越淡麗」、「福島:夢の香」、「長野:ひとごごち」、「広島:千本錦」など

 

硬水と軟水

日本酒造りに使われる水は「酒造用水」といわれます。特に硬度が重要で、日本酒の味に大きく影響します。硬度はカルシウムとマグネシウムの量を表すもので、多い水が「硬水」、少ない水を「軟水」と呼ばれます。有名な兵庫県・灘の宮水は硬度が高く辛口に(男酒)、一方で京都・伏見の御香水は硬度が低いため、軽やかで優しい味わい(女酒)に仕上がります。

 

特定名称の日本酒

 

醸造用アルコール、精米歩合(どれだけ玄米を削るか)によって8種類に分類されます。なお、特定名称を表示する日本酒は麹米の使用割合が15%以上でなければなりません。

 

1.本醸造酒:醸造用アルコール含む、精米歩合70%以下

2.特別本醸造酒:醸造用アルコール含む、精米歩合60%以下または特別な製法

3.吟醸酒:醸造用アルコール含む、精米歩合60%以下

4.大吟醸酒:醸造用アルコール含む、精米歩合50%以下

5.純米酒醸造用アルコールを含まない

6.純米吟醸酒醸造用アルコールを含まない、精米歩合60%以下

7.純米大吟醸酒醸造用アルコールを含まない、精米歩合50%以下

8.特別純米酒醸造用アルコールを含まない、精米歩合60%以下または特別な製法

 

地理的表示について

 

国が地域ブランドとして保護する地理的表示(GI)に以下の名称が指定されています。

 

2005年:石川県の「白山」が指定

2015年:「日本酒」を指定(国産米で国内で製造)

2016年:「山形」を指定

2018年:「灘五郷」を指定

 

第71回小テスト:日本酒

 

第71回:日本酒

第71回:日本酒

 

最後に

 

日本酒は様々な用語が多く、覚えるのが大変かもしれませんが、一つずつ問題をクリアしながら覚えていく事が大切です。次回は焼酎についてまとめたいと思います。

 

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※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリ […]…

 

(参考)ソムリエフォーフリー

 

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