※本ブログの問題は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本(2020)」をもとにしています。
ソムリエ・ワインエキスパート試験対策
本記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験にて出題されそうな問題について小テスト形式でご紹介します。何度も問題を繰り返すことで、身についていくと思いますので、コツコツと一つずつクリアしていきましょう。また、選択肢に表示されている単語で、知らない単語などがあればそちらもチェックしておきましょう。
今回は酒類飲料概論2回目です。スピリッツ、中国酒、カクテル、ミネラルウォーターについてまとめます。
スピリッツ
概要
スピリッツとは「ウイスキーやブランデーも含めた蒸留酒」を意味します。ソムリエ教本ではかなり詳しく紹介されていますが、ここでは重要なキーワードをピックアップしています。
ジン
穀類を原料として蒸留したグレーンスピリッツなどに、ジュニパーベリーやコリアンダーシードなどのボタニカル(草根木皮)を加えて最蒸留したものです。ジュネバ(オランダジン)やドライジン(ロンドンジン)といった種類があります。
ウォッカ
ウォッカは穀類、ジャガイモなどのイモ類を原料として蒸留し、得られたスピリッツを白樺炭で濾過した蒸留酒です。無色透明で最もクセのないスピリッツといわれています。
テキーラ
メキシコのスピリッツで、原料のリュウゼツラン(竜舌蘭)は、ブルー・アガベを51%以上使用することが定められています。カクテルの名品マルガリータのベースにもなっています。
ラム
サトウキビの搾汁や糖蜜を発酵させて蒸留したスピリッツです。色調からホワイトラム、ゴールドラム、ダークラムに分かれています。また、酒質からライトラム、ミディアムラム、ヘビーラムに大別されます。
また、農業生産ラム(ラム・アグリコール)と工業生産ラム(ラム・アンデュストリエル)にも分類されます。
アクアヴィット
北欧で製造されるスピリッツです。製造はジンと同じですが、ジンは香味がジュニパーベリー中心であるのに対し、キャラウェイ、フェンネル、アニスなどを用いて香りづけされます。
中国酒
概要
中国酒については、まず、黄酒(ホワンチュウ)と白酒(パイチュウ)について覚えておきましょう。あとはビールとして啤酒(ピイチュウ)、ブランデーとして白蘭地(パイランディー)、ワインとして葡萄酒(プウタオチュウ)などがありますが、漢字をみればだいたいわかりますね。
黄酒(ホワンチュウ)
穀類、主にもち米を原料とし、麴で発酵した「醸造酒」です。熟成させたものは老酒(ラオチュウ)と呼ばれます。黄酒の中でも特に浙江省紹興市付近で醸造されたものを紹興酒といいます。
白酒(パイチュウ)
中国古来の蒸留酒に対する一般的名称です。「固体発酵、固体蒸留」という特殊な製造工程を持っています。
個人的には、蒸留すると色が無色になるだろうから白酒、じゃないのが醸造酒の黄酒だと覚えました。黄酒を熟成させると老酒なので感覚的にも覚えやすいですね。
カクテル
カクテルの定義と歴史
カクテルとは「ある酒に別の酒や何かを加えて新しい味を創作した飲み物」と一般的に言われています。19世紀後半に、ビール三大発明でも登場した「ミュンヘン工業大学のリンデ教授がアンモニア高圧冷却機の研究を進めた事で現代の製氷機の原型が造られ、これが現代的なカクテルの始まりとなりました。
カクテルの4技法
一般的に次の4つがカクテルの4技法と呼ばれています。名前からイメージできると思いますので、そこまで問題ではないでしょう。
・ビルド:グラスの中に材料を注ぎ、その状態のまま提供する
・ステア:「攪拌する」という意味で、酒同士や混ざりやすい材料同士でつくられることが多い
・シェーク:「振る」という意味
・ブレンド:ミキサーという機械で混ぜ合わせて造ります
主なカクテル
ソムリエ教本では多くのカクテルが紹介されていますが、その中でも抜粋してご紹介したいと思います。この辺りはどこまで覚えるべきか難しいところです。(他に覚えるべきところが残っているのであれば後回しでもいいでしょう)
アペリティフ(食前酒)・タイプ
・マティーニ(ジン+ドライ・ベルモット)
・マンハッタン(ウイスキー+スィート・ベルモット)
・バンブー(ドライ・シェリー+ドライ・ベルモット)
・キール(クレーム・ド・カシス+白ワイン)
ディジェスティフ(食後酒)・タイプ
・アレクサンダー(ブランデー+カカオ・リキュール+生クリーム)
・スティンガー(ブランデー+ホワイト・ペパーミント)
オール・ディ・タイプ
・ソルティ・ドッグ(ウォッカ+グレープフルーツジュース)
・モスコー・ミュール(ウォッカ+ライムジュース+ジンジャーエール)
・マルガリータ(テキーラ+ホワイト・キュラソー+ライムジュース)
ミネラルウォーター
分類
日本ではミネラルウォーターは4つに分類されています。特徴を覚えておきましょう。1) 原水が何か?(ミネラル分が溶解している?)、2)物理的・科学的処理をしているか?についてイメージしてください。
ナチュラルウォーター
原水:特定水源から採水した地下水。無機塩類の溶解が比較的少ない原水。(ミネラル分がない)
処理:濾過、沈殿、加熱殺菌以外の物理的・科学的処理を行ってはいけない。(ナチュラル)
ナチュラルミネラルウォーター
原水:特定水源から採水した地下水。地下で無機塩類が溶解した原水。(ミネラルが豊富)
処理:濾過、沈殿、加熱殺菌以外の物理的・科学的処理を行ってはいけない。(ナチュラル)
ミネラルウォーター
原水:特定水源から採水した地下水。
処理:濾過、沈殿、加熱殺菌以外で本来成分を変化させる処理を行ったもの。(ナチュラルじゃなくなった)
ボトルドウォーター
(パターン1)
原水:特定水源から採水した地下水。
処理:濾過、沈殿、加熱殺菌以外で本来成分を大きく変化させる処理を行ったもの。(大きくなるとボトルドに・・・)
(パターン2)
原水:原水が地下水以外のもの
処理:法令に基づく加熱殺菌などの処理が必要。(これはわかりやすいですね)
硬度
硬度とは、カルシウムイオンとマグネシウムイオンの量を炭酸カルシウムの量に換算したものです。基準は様々ですが、WHOの基準では60mg/L以下のものを軟水、120~180mg/Lのものを硬水、それ以上を非常な硬水としています。
第74回小テスト:酒類飲料概論② スピリッツ、中国酒、カクテル、ミネラルウォーター
第74回:酒類飲料概論② スピリッツ、中国酒、カクテル、ミネラルウォーター
第74回:酒類飲料概論② スピリッツ、中国酒、カクテル、ミネラルウォーター

最後に
この辺りはキーワードをおさえてまずはざっくりおさえるようにしましょう。繰り返し問題を解きながら覚えていくのが効率的です。少しずつで大丈夫ですので、知識を増やしていきましょう。
(参考)ソムリエフォーフリー
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