ワインは生産地の『緯度』を知るだけで楽しくなる

  • 9月 10, 2019
  • 9月 22, 2019
  • 概論

※本ブログの情報は一般社団法人日本ソムリエ協会が発行している「日本ソムリエ協会教本」をもとにしています。

よいワインはよいブドウから生まれる

 

本ブログでは、普段ワインを飲まない方が楽しく飲めるきっかけになるような情報を発信していきたいと思います。

ワインは「ブドウから作られるお酒」である事は皆様ご存知かと思いますが、実はワインは極端に言えば「ブドウ果汁」さえあれば作ることができます。例えば、日本酒では主原料の「お米」だけではなく「水」や「麹菌」が味や風味に影響するため、作り手の個性が出やすいお酒であると言えますが、ワインは原料となるブドウの性質が色濃く反映されるお酒です。

 

ワインは主原料であるブドウの性質が非常に強く出るお酒である。

 

それだけに、どんなブドウを生産するかが重要になってくるわけです。

実はブドウの種類は、世界で10000種類以上存在していると言われています。その内、実際にワイン醸造に使用される品種は100品種程だそうです。ブドウも他の作物と同様、暖かい地域で栽培しやすいブドウや涼しい地域で栽培しやすいブドウがあります。これによって、各地域に根付いたブドウ栽培が行われ、各地域特有のワインが誕生してきました。つまり、その地域の「緯度」がワインの味に重要になってきます。

 

ワインの味には、ブドウ栽培を行う場所の「緯度」が重要である。

 

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ワインは緯度を知ることで楽しくなる

 

では、ワイン用のブドウが生産できる「緯度」は何度から何度なんでしょうか。

 

一般的には、北緯30~50度辺りの地域、南緯30~50度辺りの地域でブドウを生産することができると言われています。これらの地域は「ワインベルト」と呼ばれています。最近では地球温暖化の影響を受けてそれ以外の地域でも栽培できるようになっておりますが、基本的には赤道付近の暑い地域や逆に寒すぎる地域ではブドウ栽培が難しくワインの生産ができません

 

ワインベルトの中でも、暑い地域ではブドウが熟しますのでボリューム感のあるワインができますし、涼しい地域ではスッキリしたワインができます。また、暑い地域では赤ワインの原料となる黒ブドウが栽培しやすくなりますし、涼しい地域では白ワインの原料となる事が多い白ブドウが栽培しやすくなります。

 

例えば、ドイツは北緯47~52度と涼しい地域にワイン産地が収集されるため、リースリングといった白ブドウ主体としたスッキリとした辛口の白ワインが生まれます。一方、オーストラリアでは、南緯31~43度という比較的暑い地域にワイン産地が集中しており、シラーズという黒ブドウ主体の濃厚な赤ワインが生産される事で有名です。もちろん、ドイツでも赤ワインを生産しておりますし、オーストラリアではリースリングを利用した白ワインも生産されていますので一概には言えませんが、一定の特徴はみられます。

 

各地域の「緯度」を知ることで、その国のワイン特性がある程度把握できる。

 

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「ヨーロッパ」と「緯度」との関係

 

ヨーロッパの地図をみると、北緯50度より南にある、フランス・イタリア・スペインといった国々ではワイン造りが盛んである事がわかります。これらの国々が世界のワイン生産量でもTOP3(ソムリエ教本2018年版)になりますので気候的にも恵まれていることがわかりますね。

 

一方、ベルギーやオランダは北緯50度よりも北に位置していることがわかります。これらの国はワインの生産ができないため、ビールが主流となります。また、イギリスは近年では南の地域でスパークリングワインが生産されますが、基本的には「ワインベルト」から外れていますので、ブドウがあまり育たず以前よりフランスからワインを輸入していた歴史があります。このように「緯度」をみることで、ビールが主流となる国、ワインが主流となる国がわかってきます。

緯度を知ることで「ワインが主流の国」「ビールやその他のお酒が主流の国」がわかる。

 

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最後に

 

ワインの生産地やその地域の特徴(赤ワインor白ワイン)を知るためにはまず「緯度」を知ることが重要です。「緯度」がわかるだけで、世界のワイン分布にも詳しくなりますし、ワイン選びが楽しくなってきますので、是非ともチェックしてみましょう。

 

ちなみに、日本は「ワインベルト」内にすっぽり入っています。日本はほとんどの地域で、ブドウ栽培の天敵である「梅雨」が存在しますので中々難しい部分もありますが、近年では多くの醸造家がワイン造りを行っており世界的に評価されるワインも誕生しております。日本ワインも今後に期待したいですね。

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